CROSS to YOU. » year » 6月 Side-B

紫陽花・白

大地を濡らす雨の中
ボクは一人立っていた
黒く蠢く虚空を見上げ
何をするでもなくソコに
頭の中に声が響く
煩わしい声が響く
お前など要らないと
お前など居なくてよいと
いつからだろう・・・・
人が怖くなったのは
いつからだろう・・・・
世界が揺らいで見えたのは
自虐的な笑みが顔に張り付いている
ボクがボクでなくなっていく
闇に解ける心と体
ボクは求めた新しい何か
切望・・・・・違うボクを
心がギシギシと音を立てる
壊れた人形のようにギシギシと
ボクはココでから消えるのだ
新しいボクになるために
開放の為の儀式
ポケットの中のソレに手をかけた
キチキチと音を奏でる鍵を
差し出された右手を鍵が走る
足元の白い白い紫陽花に
ボクの証が降り注ぐ
雨よ消し去ってくれ
ボクが生きたこの証を
紫陽花よ覚えていてくれ
ボクの生きた証を
美しく染まる紫陽花よ
優しくボクを見送ってくれ
開放という白き世界にボクは逝く

夢工房夢月堂 / 姫新翔