今日もこの駅へやってきた。
駅前だと言うのに薄暗い感じがするこの駅。
ここへ来るヤツの目的は全てソレだと言わんばかりの
古き悪しきすえた匂いのしそうな駅。

引っかけた女とは必ずココへ来る。
ホテル代の節約以外のなにものでもない。
渋谷で同じレベルのホテルに泊まると倍かかるし
上野のビジネスホテルだと値段は変わらないが
あくまでビジネス用のホテルなので雰囲気が暗い。
結局入るくせに駄々をこねる女が多いので学習した。

どうやったら買い手がつくんだ?と言うような
年齢も見た目も女とは形容しがたい生き物が
何人も立っている小道を抜けてラブホテルへ向かう。
俺は100万円積まれても願い下げたい生き物が
恨めしそうな目で俺たちを見つめる。
視線が体中にまとわりつく。
おぞましい感覚が襲う。

不意に線路側のフェンスに寄りかかってみる。
女が不思議そうな顔で俺を見る。
ベルトを外し始めると最初は驚いた眼で、
次に妖しい瞳で俺を見る。

しゃぶれよ。

お決まりの拒否を強引にねじ伏せ
女の口を股間へ持っていく。
びっくりするぐらいヘタクソだ。
見せる為にやってんだよ。
あの汚らわしい生き物たちに見せつける為に。
相手に対してしか見せる演技が出来ない女。

むしゃぶりつく様に股間に顔を埋めていた女を
無理矢理引き剥がしホテルへと急ぐ。
俺が我慢し切れなくなったと思ったのか
女は嬉しそうについてくる。

このまま帰ってやろうかと思ったが
体には疲労がどっぷり溜まっていたので
仕方なくチェックインした。

部屋に入るなり無理矢理犯す。
メンドクサイ事は早めに終わらせる主義。
そんな単純な俺の考えさえ見透かせない、
単純と言うより単細胞な女。
演出だと思っていれば幸せでいられる。

翌朝、目が覚めると女は既に化粧を終えていた。
シャワーを浴びた形跡はあるから
よっぽど早くに起きたんだろう。
昨日と同じ仮面を纏っている。

チェックアウトした後、駅前のファーストフードに寄る。
俺は鶯谷って駅は嫌いだがここは好きだ。
密かに養豚場と呼んでいる店。
豚みたいなセックスをしたバカ達が
チェックアウトと同時に豚のようにメシを食う店。
俺もその豚に過ぎないと思うと憂鬱になる。

また明日も俺はここへ来るのだろう。
精液にまみれた性の駅へ。

montag / ユウジ