月光

あの日夢見たことを思い出す
愛しむように自分を抱きしめ
自分の思いを確認したあの日
静かな誰もいない夜の砂浜で
唯ひとつを望み夢を見た日を
皓皓と照り付ける月光を受け
重い念じるように瞳を閉じて
ボクにだけ見えるもの心の形
人がどこかに忘れた何かの形
大人になるほど色あせるモノ
今はまだ月光を映すボクの羽
飛ぶことを忘れた心のカタチ
誰もの背中に煌めくその羽は
心を映して輝く一人一人の証
この美しい色が翳らないよう
祈るよう僕は心に光を浴びる
今はまだ美しき月光色の羽が
思いの力で羽ばたけるように
現代の人が忘れた空の世界に
ボクが羽ばたくその日のため
皓皓と照り付けろ気高き月光
そう・・・・いつまでも白く

夢工房夢月堂 / 姫新翔